冬でもキレイな手元で
季節の変わり目ごとに行う衣替え。
しかし最近は、春夏秋冬という季節がはっきりしない傾向になっていますよね。そのため、夏物や冬物の衣類をせっかくしまったのに出し直したことのある人も少なくないのでは?
今回は衣替えを始めるタイミングの目安や効率よく入れ替える収納術に加えて、衣類の断捨離の方法も合わせて紹介します。
衣替えのタイミングはいつ頃から始めればいいの?
結論から言いますと、衣替えを行う明確な時期はありませんが、最高・最低気温を基に決めることが多いようです。
以前は季節の変化を明確に感じられたので、衣替えの時期も比較的はっきりしていました。
ところが最近は季節の変わり方に変化が起きていて、春や秋が短かったり、気温も不安定で突然暑くなったり寒くなったりすることも珍しくありません。こうした理由から衣替えのタイミングを一概に言えなくなりました。
そのため服装や衣替えの方法も以下のように以前とは変わってきています。
・季節ごとに完全に入れ替えるのではなく、必要な服を適宜取り出せるように衣替えを行う
衣替えの目安はまず「気温」をチェック!柔軟に入れ替えるのがポイント
冷夏や暖冬など気候の変化が激しいため、衣替えの時期を明確に決めるのが難しくなっています。気温の変化を目安にしながら、少しずつ衣類を入れ替えるのがベターです。
天気予報の最低気温・最高気温を参考にする
地域ごとの長期予報を見て、気候や天候の傾向を把握
気温の目安を意識する癖をつける(ただし、晴れ・曇り・風速・湿度による体感温度の違いも考慮しておく必要がある)
冬から春へ
◆最高気温:15~20℃を目安に
◆暖かいと感じたら薄手の春物を準備する
◆急に冷え込む場合もあるため、厚手のものや重ね着しやすい服を手元に置いておく春から夏へ
◆最高気温:25℃以上を目安に
◆暑いと感じたら半袖・ノースリーブなどの夏物と、春物を入れ替える
◆薄手のカーディガンや長袖のシャツを数枚、置いておくと寒い日にも対応可能に夏から秋へ
◆最高気温:15~20℃を目安に
◆涼しいと感じたら秋物へ
◆長袖シャツや薄手のニット、ジャケット、ボトムスを春は薄手、秋は厚手というふうに選ぶ
秋から冬へ
◆最高気温:10℃以下を目安に
◆寒いと感じたら厚手の冬物を出しておく
◆比較的温かい日にも対応できるよう、重ね着しやすい前開きの服や小物などを身近に置いておく
気温や体感に合わせて柔軟に衣類を入れ替えるのが現代の衣替えのポイントです。天気予報を活用しながら、その日の気温に適した服装選びをしましょう。
効率的に衣替えをする6つの方法

気候変動の影響で最低気温や最高気温の安定するタイミングがとてもわかりにくいですよね。そのため、秋冬物や夏物の衣類がクローゼットの中でごちゃまぜになりがちに……。
衣替え前後に収納もひと工夫するだけで服をスムーズに取り出せるようになるので、ぜひ試してみてください。
①シーズンごとに衣類をまとめる
春秋のように着るシーズンが同じものは、1つの衣装ケースにまとめて収納すると、管理しやすくなります。 衣替えの悩みとして多いのは、季節ごとの衣類が混ざってしまうこと。
厚手のものと薄手のもの、というふうにざっくりと分けておくだけでも、カテゴリーごとの収納がしやすくなりますよ。
②ブラウスやカットソーは袖の長さで整理
ノースリーブや半袖、長袖といった袖の長さで分けて引き出しケースに収納すると、必要な服をすぐに取り出しやすくなります。
急な冷え込みや気温が上昇した時でも対応できるので便利ですよ。クローゼットの場合は、ハンガーパイプに掛けた服の裾の長さで分けましょう。そうすると丈の短い服の下のスペースが空き、収納スペースが生まれるのでおすすめ!
③ラベルを貼って管理しやすく
衣装ケースにはラベルを貼って中身をわかるようにしておくと、次の衣替えでスムーズに作業できます。
④ケースの上段と下段を入れ替える
衣替えのタイミングで、積み重ねた衣装ケースの上段と下段を入れ替えます。または、オンシーズンの服を取り出しやすい位置に変えるだけで普段の出し入れがラクに。
上段は今着るもの、下段は次のシーズンに着るものと決めておけば、衣替えの時も収納場所を迷わずにすみます。
⑤気温の変化に備えて羽織れるものを準備
寒暖差の激しい季節には、カーディガンや薄手のジャケットなどをすぐに使える場所にまとめると、気温に応じて簡単に出し入れできます。
⑥冬小物はひとまとめに
迷子になりやすい手袋やニット帽、耳当て、マフラーなどの冬小物は、1つのケースにまとめて収納しておけば、いざ使う時にすぐにサッと取り出せます。
最近、急増中!衣替えをしない人たちの収納方法とは?
一時、「ミニマリスト」という言葉が流行った時もありましたよね。このような人たちのように、最近はクローゼットに収まるように衣替えのたびに服を捨てて、必要最低限の服だけを持つようにして衣替えをしない人も増えています。
衣替えをしないで済むのは確かに理想的ですが、現実的には難しい場合もあります。でも、それに近い整理方法もポイントを押さえれば最小限の衣類で過ごすことも可能です。
・真冬用と真夏用の服を区別して並べることで、衣替えしなくてもすぐに取り出せるような工夫をする
・ウールやコットン、麻などの素材ごとに分けることで、季節に応じた衣類選びがしやすくなる
クローゼットの整理方法を工夫することで、季節の変化に柔軟に対応できるスタイルを目指すこともできます。
衣替えの前の準備とスムーズに進めるヒント

次のシーズンに気持ちよく衣類を使えるように、収納の工夫や普段からの整理整頓が実は一番大切なんです。
しまう前に衣類の手入れをしてから収納する
長期間収納する前に、衣類をきれいな状態にしておきましょう。汚れが残ったままだと、黄ばみやカビ、虫食いの原因になることも。洗濯やクリーニングを済ませ、しっかり乾かしてから収納しましょう。
あると便利な収納ケースの種類
衣類を収納するケースは様々なサイズがあるので、使い勝手を考えて選ぶようにしましょう。
・引き出し式の衣装ケース(床置き収納の場合)
床に置く収納には、引き出し式のケースがおすすめです。特に20cm程度の浅めの引き出しは、衣類を重ねすぎずに収納できるので中身も見やすく活用しやすい収納ボックスです。
・布製の収納ボックス(天袋など高い場所の収納用)
軽くて扱いやすい布製の収納ボックスなら、天袋やクローゼットの上段にも収納できます。
カビやニオイ、虫対策
・防虫剤を活用する
目には見えなくても、衣類には虫が付着している可能性があります。衣替えの時に収納ケースに防虫剤を入れて大切な衣類を守りましょう。
・除湿剤で湿気対策
クローゼットや収納ケース内の湿気が気になる場合は、除湿剤を入れるのも効果的です。湿気をしっかり吸収し、カビやニオイの発生を防ぎます。
衣替えは衣類の入れ替えだけでなく、収納の見直しや整理のチャンスでもあります。日頃から収納、片づけができていれば、普段の服選びもすんなりとできるようになります。
普段の収納も見直しを!使いやすく、出し入れしやすい収納ワザ
衣類の収納は「選びやすさ」と「出し入れのしやすさ」がポイント! 毎日のコーディネートが楽しくなる収納方法です。
ハンガーの上手な使い方
【その1】 1つのハンガーに1着だけ掛ける
重ね掛けをすると服が取り出しにくく、シワの原因にも。1着ずつ掛けるのが基本です。
【その2】 ハンガーの並び順を決める
季節やアイテム、色、着る目的(通勤・外出・レジャーなど)で分類し、見やすく整理しましょう。
【その3】 ハンガーを統一し、向きを揃える
ハンガーを同じ種類で揃え、左向き・右向きを統一すると、クローゼット全体がスッキリ整います。
スッキリたたんで収納するコツ
積み重ねず、縦入れにする

引き出しや衣装ケースに服を収納する際は、上に重ねず、立てて並べると、取り出しやすくなります。
詰め込みすぎない
隙間なく強引に服を詰め込むとシワの原因になります。余裕を持った収納を心がけましょう。
クッション材を挟んでシワ防止

たたんだ状態でシワを防ぎたい場合は、内側にクッション材を挟むのもおすすめです。クッション材は身近なものでリユーズするのが賢いやり方。
・筒状に丸めたタオル
・使い終わったラップの芯(ロール)
・厚手の布
こういった物を使うだけで折りジワを目立たせにくくなります。どうしてもシワが気になる人は、シワを防ぐためのスプレーもあるので活用してみては?
衣替えのついでに断捨離も!
衣替えの時に断捨離も一緒にしませんか? これから着る衣類を整理・処分しておくと、今シーズンまたは次のシーズンに着る服の収納スペースに余裕が生まれ、衣替えがグッと楽に! 断捨離の手順は3つだけ。意外と簡単なんです。
まずは衣類の状態をチェック
シミ・毛玉・穴・ヨレ・変色など、傷みが目立つ服は即処分! いつ最後に着たか思い出せない服は、今後も着ることはないと割り切り手放しましょう。
服を捨てるのが苦手な人ほど良い状態のときに手放す
捨てることに抵抗がある場合は、フリマアプリや寄付などを活用してはいかがでしょうか。人に譲ることを前提にすれば、着られないほど服が傷む前に手放すことができるはず。
日々の生活の中で“断捨離の準備”をする
一気に断捨離や片づけをするのは大変です。日々の生活の中で「今シーズンで、この服は処分しよう」と判断したら別の場所に分けて収納しておきます。
そして衣替えのタイミングで、必要かどうか判断して不要であれば手放します。分けておけば、改めて整理する手間が減るのでおすすめです。
手放すか迷ったときの判断基準
「いつ着る?」と考えても具体的な機会が浮かばない服は処分候補に。 実際に着てみて鏡でチェックしてみましょう! 似合わない、着心地が悪いものは思い切って手放します。
「いつか着るかも…」と思う服の対処法
「痩せたら着る」服は、目標になる1着だけキープし、それ以外は処分しましょう。 最後まで決められない服は「保留箱」に入れ、1年後を目安に再チェック!
保留箱は奥にしまい込まず、すぐに取り出せる場所に置いておきます。そのまま何年も放置してしまうことにならないよう保留箱であることがわかるようにしておくのがポイント。
ベストのタイミングで衣替えして、時間や手間を省きましょう
今回は衣替えのタイミングの目安や収納のアイデアについて詳しく解説しました。
衣替えと一緒に断捨離や収納を少し工夫するだけで、普段着る衣類整理や次回の衣替えがずっと楽になるはずです。
これまでより簡単にできる衣替えの方法をぜひ参考にしてもらいながら、手間や時間をかけることなく楽しく衣替えしましょう。
時間に余裕ができたら自分のための時間を確保したり、あるいは衣替えしたばかりの洋服で、季節感のあるコーディネートでおしゃれをして出かけるのも素敵ですよね。
